2018年6月2日頃からイギリスの仮想通貨取引所であるHitBTCが日本人の取引を停止することを発表しました。
HitBTCが日本在住者からのアクセスを禁止することで、今後、ICOの上場予定や上場先にも影響が出てくるのではないかと予想されます。
今回はHitBTCの日本人利用停止問題と仮想通貨のICOに関して考察します。
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日本人向けICOコインの最初の上場先はHitBTCが多かった
HitBTCが日本人の利用を一時停止することで大きな影響を受けるのは、主に以下の2パターンの方々だと思います。
1.HitBTCで積極的に仮想通貨売買を行っていた
2.参加したICOが新規上場先としてHitBTCを予定していた
おそらく、1のような方はそんなに多くないと思います。
HitBTCを利用していた日本人の多くはICO参加者で「自分が参加したICOの上場先がHitBTCだった」という方がほとんどではないでしょうか。
かくいう私も、HitBTCのアカウントを開設したのは、参加したICOの新規上場先がHitBTCだったからです。
私が知っているだけでも、ノアコイン(NOAH COIN)・ウィズコイン(withCoin)・パトロン(PATRON)といったコインが最初の上場先としてHitBTCを選んでいます。
今回の日本人のアクセス禁止措置を受けて、こうしたコインは一度ウォレットや別の取引所へ移動させる必要があります。
ノアコインはHitBTC以外にも複数の上場先がありますが、ウィズコインやパトロンに関しては確かHitBTCにしか上場していなかったと思います。(今後、他の取引所への上場もするのかもしれませんが)
私も積極的にHitBTCを使っていたわけではないのですが、ICOに参加している方は意外と影響を受ける出来事だと言えます。
なぜ、ICOで資金を集めたコインは新規上場先の取引所としてHitBTCを選ぶのか?
そもそもICOで資金を集めた仮想通貨が最初の上場先としてHitBTCを選ぶ理由に関しては「簡単に上場できるから」だと言われています。
もちろん、真実はICO運営側やHitBTC側にしかわかりませんけどね。でも、おそらく、簡単に上場ができるのは間違いないでしょう。
日本の仮想通貨取引所の場合、金融庁の登録制となっていますので、特定の仮想通貨を新規上場させるためには金融庁の許可が必要になります。
この審査が厳しいので、日本の取引所では売買できるコインの種類が少ないのです。
しかし、海外の仮想通貨取引所の場合、お金を積めば意外と簡単に新規上場できてしまうと言われています。
1,000~5,000万円くらいのお金を支払えば、普通に上場させてもらえるとも聞きます。(価格は取引所の規模によって異なるらしい)
こういった事情があるので、「上場決定ICO!!」といったICO案件は嘘でもなんでもないのです。かと言って、そんなに難しいことでもないのです。
なぜなら、事前に取引所と話を付けておいて、上場するためのお金さえ準備しておけばいいだけですからね・・・。
プロモーション費用の一部として「取引所への上場のための資金」を用意していれば、誰でも上場確定ICOを実施できてしまうわけです。
そして、HitBTCに関しては「上場させるための費用」がリーズナブルであった可能性が高いと考えられます。
だから、ICO実施後の仮想通貨が、こぞってHitBTCへの新規上場を果たしていたのでしょう。
「上場決定の爆上げICO」的なICO案件は短期的な“爆上げ”が難しくなるのでは?
HitBTCが日本人の利用を禁止してしまったということは、今後、日本人向けのICOで資金を集めたコインがHitBTCへ上場しても意味がなくなるということです。
HitBTCに上場しても、ICOに参加している日本人は誰も喜ばないですからね。
ということで、今後は、「上場決定!爆上げICOとして募集」→「HitBTCに上場させる」→「短期的にでも数倍になる」というICOの流れは破綻すると思います。
もちろん、そういったICOであっても、本当にコインの性能が良く、次々に新規上場を行っていくのであれば、中長期的に価格が上がっていく可能性は十分にあると思います。
ただ、「1ヶ月後に上場決定!(withCoinは確かこんな感じの謳い文句だった気が)」みたいな短期間での爆上げは期待できなくなっていくでしょう。
そもそも最近のICOは、新規上場後は一時的にICO割れをすることも少なくないです。
このため、2016年や2017年のICOなら短期的な利益を見込めたのかもしれませんが、これから参加するICOに関しては短期間で資産が5倍、10倍、20倍になる・・・みたいなことは期待しないほうが良いと思います。
私はICOへの参加自体には否定的ではないですが、ICOに参加する場合には「短期的な利益よりも中長期的にその仮想通貨が普及していくのか」を考えた上で、参加したほうがいいと考えています。
とか言っている私も、短期的な利益を求めてICOに資金を突っ込んだ経験もありますので、これからICOに参加するのであれば、その仮想通貨の性能自体をしっかりと見ていくことにしようっていうお話です。
「ICOとか難しくてよく分からん!」って場合は、すでに上場されているメジャーな仮想通貨を購入するのでも全然いいと思います。
というか、初心者の方にとっては断然そのほうがおすすめです。
ICOの場合は、最悪、自分が投資した仮想通貨がどこの取引所にも上場できないまま消滅していく・・・という可能性もあるわけです。
その点、すでに上場している通貨であれば、急に消滅してしまう可能性は低いので、ある程度、手堅い投資ができると考えています。
私も今から仮想通貨市場に対して新規で資金を投入するのであれば、ICO投資ではなく、すでに上場されているメジャーなコインに投資すると思います。
仮想通貨投資初心者の方は、とりあえず、bitFlyer(ビットフライヤー)でイーサリアムを買ったり、bitbank(ビットバンク)でリップルを買ったりしておくのが良いと思いますよ!
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