投資の有名な格言に「卵は一つのカゴに盛るな」というものがあります。
これは、卵を一つのカゴに盛っていた場合、そのカゴを落としたら、すべての卵が割れてしまうので、カゴは分けるべきだという意味です。
一つの投資先に資産を集中させてしまうと、その投資先がダメになった時にすべての資産を失ってしまうので、投資先は分散させましょう、ということです。
要は、分散投資を勧めている投資の格言です。
ただ、仮想通貨に投資する場合、個人的にはほとんどの人には分散投資をあまりおすすめしません。
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仮想通貨投資における分散投資とは
そもそも仮想通貨投資における分散投資とは具体的にどういった投資なのかをご説明します。
例えば、あなたが、代表的な仮想通貨であるビットコイン(BTC)に投資をしようと考えたとします。
まずは投資金額として10万円を用意したとしましょう。
このとき、10万円の資金をすべてビットコインへ投資してしまうのではなく、資金を5分割して、2万円ずつ5つの銘柄に投資するといったやり方が分散投資です。
例えば、日本で取引可能な銘柄で時価総額が高い順に、ビットコイン(BTC)、イーサリアム(ETH)、リップル(XRP)、ビットコインキャッシュ(BCH)、ライトコイン(LTC)にそれぞれ2万円ずつ分散投資します。
こうやっておくことで、もし特定の通貨が支持されなくなり価格が下がっていったとしても、別の通貨が支持されて価格が上がっていけば利益を出せる可能性があります。
仮想通貨の未来なんて誰にもわからないので、今はビットコインが時価総額1位だったとしても、数年後にはビットコインが跡形もなく消えてしまう可能性もゼロではないわけです。もちろん、他の通貨に関しても同様にその可能性はあります。
とはいえ、仮想通貨がここまで盛り上がっている現状を考えれば、すべての仮想通貨が全部0円になってしまう可能性は低いと思います。
だから、投資金額を分散しておくことで「どれかは当たる可能性」が高くなるというのが分散投資の考え方です。
少額資金を投資する場合は分散投資なんて意味がない!
先の分散投資の考え方、投資戦略は基本的に正しいです。
しかし、あくまでも私個人の考え方ではありますが、少額投資であれば分散投資ははっきり言って意味がないと思っています。意味がないというか、旨みが少ないのです。
例えば、先の例のように2万円ずつを5銘柄に分散投資させたときに、ある一つの通貨が爆上げして将来的に100倍の価格になったとします。1XRP=100円だったリップルが、1XRP=10,000円になったみたいな未来が起きたということです。
この時、2万円分のリップルを持っていれば200万円になるわけですが、正直あなたはこう思うのではないでしょうか。「爆上げしたけど、たかだか200万円か…」と。
いや、もちろん、200万円って立派な金額ですし、かなり嬉しい金額ではありますが、億り人だなんだと騒がれている方々に比べれば微々たる金額だと思ってしまうでしょう。
でも、もし、10万円を一つの通貨に集中投資させていたら、100倍になった時に1,000万円になります。
これであれば「ガツンと稼げた!」と感じられる金額だと思います。
つまり、何が言いたいのかというと、投資金額が少ない状態で分散投資してしまうと、それだけ得られるリターンも少なくなるデメリットがあるということです。
今回は投資金額を10万円で考えてみましたが、投資できる金額が3万円だったら、このデメリットをより強く感じるはずです。
3万円が100倍になれば300万円ですが、5銘柄に6,000円ずつ分散投資したら、仮に一つの銘柄が100倍になっても60万円です。
もちろん、分散投資したすべての通貨がすべて爆上げすれば、トータルの利益はもっと大きくなります。
ただ現実的な話をすれば、2017年までの相場では100倍とかもあり得たのかもしれませんが、今から多くの通貨が100倍になるのはあまり現実的ではないように思います。
分散投資するか、集中投資するかは得たいリターンから考えるべき
当たり前ですが、私は100万円や200万円が大したことない金額だとか言っているわけではありません。そんなブルジョワではないですし、私にとっての100万円は大金です。
ですが、あなたが仮想通貨投資で得たいリターンってそんなもんですか?って話です。
正直、私はどうせ仮想通貨に投資をするのであれば、最低でも1,000万円以上のリターンは欲しいと思っています。実際にそれが十分に実現できるような世界ですからね。
だから、私はどちらかと言うと分散投資ではなく、集中投資をしていますし、今後もそういう投資戦略を取っていきます。
確かに分散投資することで資金を失うリスクは減るのですが、リターンも減ります。
一方、集中投資することで資金を失うリスクは上がりますが、リターンは減ります。
このため、自分の資金をどのように投資するかは得たいリターンを考えた上で、決めるべきです。
もし、「できる限り損はしたくないから、少しでもいいのでリターンが欲しい!」という考えであれば、分散投資でも全然良いと思います。
逆に「仮想通貨に投資するお金は最悪なくなってもいいお金だからガツンとリターンが欲しい!」、「俺は仮想通貨に夢を見たいんだ!!」という考えであれば、細々と分散投資なんてしてないで、男らしく集中投資すべきです。(私はこっち派)
「投資の基本は分散投資」というのはもっともなのですが、それを盲目的に信じているだけだと、せっかく数年後に投資資金がウン十倍、ウン百倍になったとしても「あれ?意外と増えなかったな…」ということになりかねません。
この辺は実際に投資を行う際に、どういう戦略を取るかをよく考えるのが良いでしょう。
もちろん、分散投資をした方がいい人もいる
一応、補足でご説明しておきますが、もちろん、問答無用に分散投資をした方が良い人もいます。
それは投資資金が1,000万円とか、1億円とかある人です。
投資資金が1,000万円の場合、5つの通貨に200万円ずつ分散投資しても、1つの通貨が100倍になれば、それだけで2億円です。もう十分にウハウハですね。
ただ、私も含めて、世の中のほとんどの方はそこまで大きな投資資金があるわけではないと思います。
実際、2018年4月10日に一般社団法人日本仮想通貨交換業協会が公開したデータによると、国内取引所の預かり資産額の約77%が10万円未満となっています。
つまり、仮想通貨投資を行っている人の約8割近くの人は10万円以下の資金で投資を行っているということです。
そして、約95%が100万円未満の資金となっているので、仮想通貨市場に参加しているほぼ全員が100万円未満の投資資金で投資を行っていることになります。
ちなみに、1,000万円以上の資産を預けている人は全体のたった0.36%しかいません。
資産をすでに日本円にして自分の銀行口座へ引き出している人などもいるとは思うので、このデータが完全に正しいわけではありませんが、大多数の人が10万円未満の投資金額で頑張っているのは事実です。
だから、投資資金が数万円なのであれば、ガツンと1つの銘柄に集中投資がいいんじゃないかなというのが私の考えです。というか、私はそうしています。
おすすめの投資戦略は“集中投資から分散投資へ”
以上を踏まえて、私が最もおすすめする仮想通貨への投資戦略は、まずは集中投資から始めて徐々に分散投資を行っていくことです。
投資資金がいくら以上であれば分散投資にするべきかは、自分自身が得たいリターンから考えるのが良いと思います。
ただ、私個人としては一つの通貨に対して、5~10万円程度は集中投資が良いと考えています。
もし、私が、直近で投資資金として用意できる金額が5万円ということなら、まずは有望だと思う通貨Aにその5万円をすべて投じます。
その後、さらに5万円の投資資金が用意できたのであれば、今度は別の有望な通貨Bに5万円を投資します。
こういった形で、ある程度の金額を一つの通貨に投資しながら、徐々に分散投資の形を作っていきます。
もちろん、「通貨Aが絶対に上がると思う!」と感じているのであれば、追加資金の5万円も通貨Aに入れて買い増しするのでも良いでしょう。
ここで言いたいのは、最初の5万円の時点で2~3つの銘柄に分散させてしまうと得られるリターンは少なくなるということです。
2018年4月現在、私自身はこういったやり方で仮想通貨投資の戦略を考えています。
当然、これが100%正しいと主張するわけではないですが、私は今はこういう戦略でやっているので、あなたが仮想通貨へ投資する際の戦略を考える際の参考にしてみてください。
「難しいことはよく分からないけど、まずは数万円くらいの余剰資金で仮想通貨を買ってみたい!」という方は、とりあえず、bitFlyer(ビットフライヤー)の口座を開設してみるのが良いと思います。
bitFlyer(ビットフライヤー)は、初心者向けに作られている取引所なので、直感的に操作できて迷わずに仮想通貨を購入できます。
私が一番最初にビットコインを買ったのもbitFlyer(ビットフライヤー)でした。
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